2016年01月04日

人工島の飛行場

 今日も資料。一冊はもうすぐ終わりそう。

 南シナ海の中国人工島で、航空機が試験飛行したらしいとの報。
 日本にとって見逃せないのは、この海域を通る石油タンカーの保険料が上がるかどうかという問題があるからです。
 タンカーにとってどのくらいの規模の基地ができると脅威となるのか、という点では、海賊が小型のゴムボートに乗って接舷するだけで乗っ取ることができるので、一個分隊12人ほどを乗せて飛べるヘリコプターが発進できるヘリパッドがあるだけで脅威にはなります。しかし、それだけならば日本側が海上自衛隊の護衛艦(DDクラスあたりでも)を護衛につければ撃退できます。
 そこで、中国側が日本のシーレーンを絶つためには、護衛艦の援護を破ってタンカーを沈める必要が出てきます。方法の一つは、第二次大戦で商船襲撃の主役を張った潜水艦を使うもの。水上艦や航空機が潜水艦を見つけるのは、現代でもむつかしいそう。しかし、海上自衛隊はやはり第二次大戦でシーレーンを絶たれた苦い経験から、対潜水艦作戦に予算と人員をつぎ込んでいるので、日本を相手に潜水艦戦をするのは他の国と戦うより大変なものになるでしょう。空母と騒がれることのある「ひゅうが」型護衛艦も、基本的には対潜水艦用ヘリコプターの整備拠点です。
 二つ目の方法は、水上艦で封鎖するというもの。ただし、潜水艦と違って発見されやすく、それだけに攻撃をされやすくなります。また、水上艦自身のセンサーでは、水平線より下にいる相手は発見がむつかしく、上空からの何らかの援護が必要になります。
 そこで三つ目の方法。航空機です。水上艦への援護もできますし、対艦ミサイルを搭載できる航空機ならばタンカー護衛につく護衛艦を撃沈することもできます。また、遠距離を見渡せるセンサーを搭載した哨戒機を飛ばしておき、水上艦をこっそり向かわせることもできます。護衛艦のレーダーの覆域外からミサイル攻撃をさせることもできるでしょう。
 哨戒機や攻撃機が人工島から作戦行動を取ることができるようになれば、中国側はいつでもシーレーン妨害にでることができると言ってもいいでしょう。そうなった場合、中国と日本の関係が悪化した途端に南シナ海は対決の場へと変貌し、タンカーは危険に晒されます。
 そのような状況が予想される状態、つまり人工島に中国軍の哨戒機や攻撃機が常駐するようになった場合、この海域を通る日本のタンカーの保険金が高騰する可能性があります。ガソリンが値上がりすれば、燃料だけでなく、トラック配達される商品や一部火力発電による電気代、化学製品、まあほとんどのものが値上がりします。しかも日本人の給料はまったく上がらないので、不況にしかなりません。
 近い将来、「中国の人工島のせいで物価高騰・不況になった」と日本人の多くが認識した場合、世論はどうなるでしょう。多分、テレビや新聞ではそうとは報じられないでしょう。しかし、これだけ「安保法案は戦争法案」と報じられながら安倍政権の支持率が低くない状態から鑑みるに、「人工島のせいで不況」という認識がコンセンサスを得られる可能性も低くはないでしょう。
 そうなった場合、日本はどこまでするのか。どこまですべきなのか。どこまで(自衛隊に)させようとするのか。いずれ、そんなことを議論する時代が来るかも知れませんね。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする