2009年11月29日

「F−23S製作記」初音ミクのように……

 投稿小説は、長編をひとまず置いておいて、短編の執筆に移る。少し書き進んでストップ。この後は仕掛けにつき、周到な準備が必要となる。

 さて、連日の模型話、オタクの中でもモデラーは少数派だと思われるけれども、このF−23Sの製作に関しては、モデラーとして必要な資質と、オタクとしての資質の両方を使っています。
 ここのところ、模型を作りながら改造のためにうんちくを傾ける日々、大変に楽しゅうございます。キットが架空の機体のものなので、妄想の余地があるのです。説明書に無い勝手な設定をごちゃごちゃと重ね、自己提案に自己完結、形而下にはさっぱり現れない葛藤を繰り返しています。
 こういう風に、あるシンボルに対して、購入者が遊ぶ際に自らが考え出した設定を作品に盛り込んでいく、そんな現象には先例がございます。表題にも書いた「初音ミク」です。
 初音ミクの発売当初、そのビジュアルに対して購入者が様々な妄想をし、その妄想を歌詞に盛り込んだ数々の歌曲が発表されました。歌曲に盛り込まれた設定は、多くの初音ミク使い(プロデューサー)に共有され、次々と発表されていく初音ミクの歌曲に反映されていき、それらの曲には別の妄想が組み込まれ……と初音ミクを巡る創作活動が、公式に発表されているたった二枚のキャラクター絵に対する購入者の妄想という形で、当の「歌を唄わせるソフト」という機能の他の楽しみ方としてなされました。
 で、このキット「F−23S」です。説明書には機体サイズと重量、速度といったごく簡単な設定が書かれています。カラーリングのガイドと封入のデカールがこの設定を補う形で存在しますが、私の場合はキットそのもの以外は全て、その形状から窺われる性能や開発史、所属部隊などの設定を一から作っています。最低限のディティールアップや塗装にしか反映されないので、妄想のほとんどは頭の中で渦巻くのみ、ほとんどが無駄です。
 ですが、その工程がとても面白い。
 小説を書く前にネタを膨らませる作業と同じ楽しさがあるのです。
 きっと、初音ミクの初期作品を作っていったプロデューサーたちも、同じ様な楽しみを味わっていたんだろうな。羨ましい。私には、娯楽のために初音ミクを買える程の甲斐性はなく、周辺技術を開発するほどの知識もなく、ただ動画サイトで新作を待ち受けるのみ。それはそれで楽しいのですが、小説の一番の楽しみ方は自分で小説を書く事だ、と誰かが仰ったとおり、初音ミクを一番楽しむ方法は、その渦中で何かを創作する事だと思います。
 今回、F−23Sというキットと出会った事で、私にも何かを(商売抜きに)思いっきり愉しむという機会を得られました。キットを発売した「青空モデル」さまに感謝するとともに、こんな歪んだ楽しみ方ではありますが、存分に面白がりたいと思います。
 って、前にもこんな事を書いた様な気がするなぁ。
タグ:F−23S
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 1:144模型 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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