2014年04月03日

「ガルパンの秘密」(ガルパン取材班 著 廣済堂出版)感想

 実は144 Su−27UBは完成してるんですが、疲れが残っているので次の機会に。

 時間が取れたので「ガルパンの秘密」を読みました。
 私も好きなので、アニメの裏側の話は色々と聞いていました。なので、知っている話もそこそこありましたが、その裏側にある理由や理屈までは知りませんでした。その辺りが丁寧にインタビューされていたので、読みごたえを感じました。取材班の方々、いい仕事です。
 一例を出すと、大洗の中でもアニメ側と早いうちにコミットしていたとんかつレストランの店長、常盤さん。大洗の方でアニメに協力をする時、初めのうちは少人数で活動していたことは知っていました。ただ、本書では新しい企画を立ち上げる際のコツとして、メンバー内に信頼関係や共通認識が必要な事、そのためには経験的に大勢人を集めるやり方では上手くいかないと思った事が書かれていて、とても納得できました。前職がマツダの営業であったとありましたが、そこでの氏の人柄や経験が、大洗でガルパンを広げるのに大いに役立ったであろうことが、読んでいてわかります。
 機械的に、組織を作って人を配すれば物事が上手くいくとは限らないのだな、と思いましたね。本書には他にも、人脈や伝手で辿り着いた人物の人生経験が、このアニメや聖地としての大洗が成功するカギになっていたことが載っています。もちろん、他にもそれらの人々に巻き込まれて仕事としてガルパンに関わった方々もいるのですが、その人々の判断や仕事が無ければガルパンの成功も無く、またそこから広がった人脈が更に成功へと導いた事例もあるので、特にこれといった特殊な人生を送っているわけではない一ファンとしても元気づけられます。
 自分の周囲にも、何か面白そうなことをしようとしている方がいたら、出来る限りの協力はしてみよう、と思わせてもらえる、面白い本でした。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月15日

「提督」たちにお勧めの「撃沈戦記」(朝日ソノラマ)、ただし絶版

 古書店で見つけた「撃沈戦記」(永井 善之・木俣 滋郎 著 朝日ソノラマ新戦史シリーズ)を読みました。あったのは一巻、三巻、四巻と飛び飛びでしたが、それぞれの巻が第一次大戦から発行当時の現代戦(1988年初版発行)までの短編完結ものなので問題ありませんでした。
 内容は、前述の通り、第一次大戦から湾岸戦争前までの様々な海戦で沈没したりさせたりした軍艦を主題にした短編集です。私の様な、航空機から入門して空母ばかり追ってきた初心者には、時代ごとの海戦やその背景、戦った軍艦の履歴やその最後を学べる、楽しい本です。
 惜しむらくは、朝日ソノラマ新戦史シリーズは絶版になっているので、普通の書店では手に入らないこと。ただし、今はネットで古書が簡単に探せるので、資金に余裕があれば入手は難しくないのがいいところです。私は送料が惜しいので古書店で。
 というか、こういう本が実在すること(内容の硬軟を含めて)を知る機会がないので、古書店で見かけて流し読みをしてみなければなかなか入手には至らず、私にとっては実際に手に取ることのできないネットでの古書めぐりはあまり実りが少ないものなのですが。
 この記事が、流し読みの代わりになればと思っています。
 本書は、艦種が第二次大戦では消えてしまった巡洋戦艦や、第一次と第二次の大戦ではまったく異なる戦いを強いられたドイツ海軍、やはり時代が下るにつれて悲惨な最期を遂げることになる日本海軍の艦艇など、軍艦を巡る時代も読み取ることができる構成になっています。その辺りが、wikiなどネットで情報を追っているのと大きな違いです。船や戦闘の評価は、時代によって変わることがあるので、内容を咀嚼した上で最新の情報で上書きしていかなければ本当に「知った」ことにはならないのでしょうが、軍艦に興味を持ってそれがどんな戦いをしていたか知るには、本書のような内容や構成はうってつけだと思います。
 ってことで、「艦これ」で軍艦に興味を持った提督方にぜひお勧めします。
 最近だと、日本海軍の艦艇に的を絞った光人社版の「撃沈戦記」も出たので、とりあえず自分の使っている艦の来歴が知りたい方はそちらをあたってみるのもいいかも知れません。
 ただ、個人的には世界史や海戦史とも関連付けて学ぶことのできる、朝日ソノラマ版を強くお勧めします。内容が素晴らしいので、できれば同時に学べることが多い方がいいと思いますので。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月04日

アニメイト限定版「殺人鬼教室 BAD」(倉坂 鬼一郎 著 TO文庫)を買ってくる

 筆記具がどこかにいってしまったので、投稿小説はそれを揃えることからスタート。

 クリアファイルを買い足しに行き、一緒にアニメイト限定版「殺人鬼教室 BAD」(倉坂 鬼一郎 著 TO文庫)を入手。まさかアニメイトで倉坂先生の本を買う日がくるとは思わなかった。エニックスから刊行された単行本の文庫化ということで、ゲームのエニックスならアニメイトの客層に受けるだろう、といった塩梅か?
 私みたいに、アニメイトに買い物に行く倉坂ファンがたくさんいることを願う。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月02日

投稿小説家にとっての「戦争のリアル」(押井 守・岡部 いさく 著 エンターブレイン)という本

 今日は、改稿予定の短編を読み、長編の方向性を見直すべくネタ本として「戦争のリアル」(押井 守・岡部 いさく 著 エンターブレイン)を読む。
 この本は、戦争についての現実を語る本ではなく、日本人にとって戦争とはどういう風に捉えられているか、とか、アニメや漫画、小説の中で日本人がどういう感じで戦争を読み、また書いているのか、という「日本人の中のリアルな戦争、というものはどんな形をしているんだろうか」という抽象的なものを語ったもの。
 現実世界の戦争について知りたいというミリタリーマニアにとっては、肩透かしを食らう本だと思います。押井さんは、本気なのか冗談なのかわからないものを自衛隊に導入すべきだと語るし、割と主観的な兵器の見方をしているから。
 ただし、私の様に戦争をどういう風に読むべきか、書くべきかという課題を抱えている人間にとっては、かなり有益な本です。個人的な実益を上げると、例えばアニメの世界で語られる戦争が、なぜマニアな部分に響いてこないのか、作り物めいているのかは、この本でかなり明らかになったと思う。
 あと、小林源文さんの漫画で例えると、自衛隊は「バトルオーバー北海道」な戦争をしようとしているけれど、実際に戦いが起こったら「レイド・オン・東京」な感じになるしかないよね、と結論できたり。

 個々の兵器に関して言えば、89式小銃についての話が面白かった。銃の性能から、論理的に歩兵にどんな戦闘をさせようとしているか導き出すくだりは、推理小説のように面白い筋立てに感じられました。RPG−7を自衛隊に導入させろという主張はどうかと思いますが(演出家としての意見、と捉えると、面白く読めますが)、映画の撮影でそれを触ったりぶっぱなすのを見た感想は説得力があります。

 何より、日本のどこにも、次の戦争ではどうやったら勝つことができるのか、真面目に考えられていないという話が随所にでてきて、小説書きとしてはかなり参考になるのです。
 自衛隊が戦争でどのように戦うことができるのかはわかりませんが、世界中で行われている紛争でどのような戦闘が行われているのかは、ネットを漁るだけでもかなりディテールを掴むことができます。
 自衛隊の兵器体系や組織を、そうした現実の戦闘の形にすり合わせてやると、シミュレーション的に、自衛隊がどんな戦争に巻き込まれるのかが書けるような気がします。自衛隊以外の、政府や世間、企業や家庭で日本人がどのように動くのか。それは、非常事態だった3.11地震の事を調べればある程度は掴める予感がします。
 個人的に印象的なのは、原子力発電所の事故を想定した避難計画を誰も全く考えていなかった事。これに関しては、日本で戦争が起こった場合も同じことが起こるでしょうね。今の日本で、本気で「敵が着上陸してきた時のための避難計画」を考えている人なんて、一人もいないでしょうから。ただ、戦争が起こった場合は、やってくるのは災害ではなく人間なわけですから、人間同士の接触が起こったらどうなるのか、それは小説家の想像力と説得力如何にかかってくるでしょうが。

 そんなわけで、再再再再読くらいになりますが、それでも面白く読んでます。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月17日

「謎の独裁者・金正日 テポドン・諜報・テロ・拉致」(佐々 淳行 著 文春文庫)読了

 ハンター・レイ、お前はぜったい許さない(挨拶)。
 「謎の独裁者・金正日 テポドン・諜報・テロ・拉致」(佐々 淳行 著 文春文庫)を読む一日にしました。
 著者が、スパイ取締に関する体験談やエピソードなどを綴った本。面白おかしい逸話で読みやすく軽い読み物に仕上げてあるけれど、真面目に考えると色々と深い問題に行き着く内容です。
 警察がいくら頑張って重大なスパイ事件を検挙しても、スパイを取り締まる法律がないために、窃盗とか不法侵入とかの微罪で懲役一年、執行猶予三年にしかならないという、今も続く現実。しまいには北朝鮮のスパイ教育で「日本の警察はどうせ何も手出しできない」なんて教育される現状。
 冷戦中に在モスクワ日本大使館へ、対諜報スペシャリストの自衛官二人が派遣されたとき、毒を盛られてやむなく帰国したなんていう話もありました。そりゃあ小泉首相(当時)も食事をすべて日本から持っていくわけです。北朝鮮に行って歓待されて帰ってくる政治家には、日朝の問題を真剣に容赦なく突き詰める覚悟が無いんでしょうね。
 警察側からの北朝鮮に対する最前線に興味のある方には、かっこうの入門書かと思います。KGBに関する話も面白いものがあります。現場のスパイに関する悲喜こもごもが笑えるような、泣けるような、とても人間らしさにあふれた諜報員像が楽しめますよ。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする