2018年05月08日

ジェシカ論法なるもの

 昨日の、音楽を聴きながら長い一日を過ごす、という休日が気に入って、今日も二日連続のお休みにした。まぁ、世間は大型連休を愉しんでいたし、いっか。

 で、今リブート中の「銀英伝」こと銀河英雄伝説。最新話に関連して、界隈では「ジェシカ論法」と言われているものがあるそうでして。
 簡単に言うと、悪役の政治家に対して夫である軍人を亡くした未亡人ジェシカさんが「戦争に行かないで後方でぬくぬくしている奴が、戦争を煽るな」と悪役政治家を面罵するというシーンがありまして、その事をジェシカ論法と呼び、その功罪が活発な論議を生んでいるというお話です。
 この論法は、本邦でも反戦を掲げる政党がよくデモやテレビで訴えているので、目にした方も多いと思われる、ある意味、現代日本では普遍的ともいえるものではあると思います。
 ただ、この論法が成り立つのは、政治と軍事が分業化した現代日本だからでもありますよね。かつて、第二次大戦の辺りでは現役武官が政治家になった時代もありました。はて、彼らの時代を反戦活動家の方々は大いに批判していたんじゃなかったかな、とは意地悪に過ぎる言い方かも知れません。
 他にも、イギリス王室には現役兵士の方もいらっしゃいますし、そもそも中世ヨーロッパでは戦争は貴族の私兵が戦うもの、私兵を雇うための重税に苦労する農民たちには反戦を訴える権利は与えられないのか、王が自ら戦場に立つ戦争ならどんな非道でも許されるのか、という問題もありますね。あの時代が反戦活動家の方々にとって、理想郷なのかと問うと、そんなことは決してなく。
 かつて、王が自ら戦場に立った時代と場所があったが、戦争は絶えなかった、という一事をもってジェシカ論法への反論としたいと思います。
 なお、戦場において王や貴族を捕縛すると莫大な身代金と交換できたので、貴族たちはみな戦争を喜び、戦争が無くなった一時期には戦争を模した模擬戦を行って実戦に即した身代金のやりとりが行われた模様。模擬戦は死者を出すほどの危険を伴っていて、時のイギリス王が禁止してもこっそり秘密に行われていたという。
 ちなみに、王様や王子様が自ら操縦桿を握って軍用機を操縦したりする国は、現実にも存在します。タイの王子様とかヨルダン国王とか。
 そんなわけで、私にとっての劇中のジェシカ論法の場面は、つるむのが好きな活動家同士の対決と、人間嫌いな主人公ヤンの対比、くらいにしか意味を考えないで観ていました。まぁ万物に効く特効薬みたいな議論など無いということで。
 あと、右の人も左の人も、相手を悪役になぞらえていたのは面白かったです。人間嫌いから見れば、どっちもどっちだよ。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 02:00| Comment(0) | おたく的批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月27日

今日は何の日?

 今日はたまたま、笑ってはいけない証人喚問を観てました。改竄された文書を見た日を答えられないのに、では文書を知った日はいつだと訊かれて思わず笑ってしまう佐川元理財局長(見た、と、知った、の順番は逆かもしれない)。はい、アウトー。
 NHKは夕方のニュースで、その場面で佐川元局長が黙秘権を行使したところだけを切り取って「証言拒否をする場面が目立ちました」ってやってた。またもや、真面目なNHK視聴者ほどNHKに金を払っているのがバカバカしくなる日でしたね。さっきの生放送では違ったじゃん。なんで生放送とニュースとで中身が違っちゃってるの?
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:50| Comment(0) | おたく的批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月16日

それは戦争ではないのか?

 甥っ子sが来茅。なんかゲームに夢中になってる。そうか、ネットやゲーム機のが面白いか。
 NHKで四日連続の戦争特集。ちらっと見たら、反戦なのは構わないけども、いちいち非難がましい。
 終戦後に樺太に攻め込んだソ連軍と日本軍が戦ったという番組があった。日本がポツダム宣言受諾をした後に、ソ連軍が艦砲射撃をしながら上陸してきて、日本軍が迎え撃って戦闘になったという話。NHKはこれを、日本軍がソ連と無駄に戦闘を起こしたので、被害者が増えたという風に言っていた。
 だが、ちょっと待ってほしい。最初に艦砲射撃をして停戦合意を反故にしたのは、ソ連側の方じゃないか。停戦合意は双方が共に武器を収めるという話であって、片方が撃ってきたら停戦合意にならない。戦闘になるのは当然だ。それに、撃ってくるということは民間人に対して安全が保障されないということだから、日本軍の戦闘行為は現地の民間人を守る意味もある。日本軍が無抵抗でいたとして、当時の樺太の日本人が無事だったかどうかわからない。
 どうもNHKの番組製作者は、日本が攻撃されても反撃しなければ戦争ではない、と考えている節が見て取れる。樺太では、ソ連側が艦砲射撃した時点で戦闘・戦争は起こっていると私は解釈するけれど、そうではないらしい。
 同じロジックを、例えば尖閣諸島あたりに適応すると、中国軍が上陸して占領しても、日本側が奪還に動かなければ戦争ではない、戦争にならないのだ、となる。NHKはひょっとして、尖閣諸島でそのような事態が起こった場合、自衛隊が奪還をしかけなければ戦争にはならない、尖閣諸島を中国が占領したこと自体は戦争ではない、なんて報道するつもりなんだろうか。今でも、無人島なんか中国にくれてやれ、なんて言う人間がテレビにごまんと出演しているわけだし、いわゆるコメンテーターにそういうことを言わせたりするのはありそう。
 戦争になってはならない。戦争反対。政府は自衛隊を出すな。尖閣諸島は中国にくれてやれ。
 尖閣諸島なんか取られた日には、中東やヨーロッパからの海上ルートの柔らかい横っ腹が中国海軍に食らいつかれたわけだから、中国国内で内政が悪化したりしたら、いつぞやの反日デモやレアメタル禁輸したときの代わりに、日本のシーレーン封鎖とかやってくるぞ。そうなったら、石油の輸入は大回りルートになって価格が高騰、物流を自動車に頼る日本社会はあらゆるものの値段が上昇、それが全く日本人の給与に反映されないから、悪質なスタグフレーションに陥るのは目に見えている。
 中国は理不尽な要求を日本政府にふっかけてきて、シーレーン封鎖を説いて欲しければ従えと突きつけてくる。その時にNHKは、金なりなんなりをさっさと渡して中国との関係を修復すべきとか報じるだろう。事態を招いたのは他ならぬNHK的な戦争のロジックなのに。
 自国の領土を他国に占領されてもよしとするのは、亡国のロジックだと思うんだけれど、番組を作ったスタッフは誰一人として内容に疑問は持たなかったのだろうか? 沖合から艦砲射撃をされても、戦争ではないと。
 ソ連側はどうか。彼らは戦争が終わったのは日本が降伏文書にサインした9月2日であり、それ以前の戦闘に問題は無いという立場だから(北方四島の占領はこういう主張で正当化している)、樺太で戦闘になったのも何の問題も無い、くらいは平気で言いそう。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:44| Comment(0) | おたく的批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月11日

炎上問題は今に始まったことではないだろう?

 さっき、アニメをBDに焼く作業をしていた合間、NHKの討論番組でネットの問題を扱っていた。断続的にしか観ていないけれども、ネットの炎上についての話を聞いた後には色々と考えた。
 そもそも、この炎上という問題、インターネットが広まるずっと以前から日本人がずっと気にしていたものである。例えば、旧家にある座敷牢は、生まれつきに障害を持った子供とか、外で問題を起こして取り返しのつかなくなった家族などを閉じ込めておき、家の悪い噂を絶つために使われていた。忌まれたのは、世人の噂、評判であった。
 更に古い記憶を掘り起こすと、「源氏物語」の作中で六条御息所は体から自らの生霊が悪さをしに出ていくのを感じて、一番問題に感じたことは「何でもないことでも悪口のネタにしてしまうこの世の中で、こいつはどうしたものか(超意訳)」というものだった。
 古くから日本人は、自分が生霊になってしまうことや、自分が悪さをすることよりも、悪口のネタにされること、すなわち炎上することを恐れていたのだ。
 結局、井戸端会議なのかネットのSNSかの違いだけで、日本人のやっていることは昔から変わっていないというのが、私の中での結論になりました。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | おたく的批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月20日

ミネベアのシェア

 先日の池上彰さんの番組で、なんとも古臭い話だが、軍産複合体がけしからんという話題をしたらしい。その影響か、武器を売っている会社の不買運動をしようと意気込んでいる方々がいるという。
 三菱やら日立やら、思い浮かぶ企業はいくつかあるけれども、個人的には「ミネベアの製品を使わないで、日常を過ごせるつもりなのか?」と問いたい。
 ミネベアは、私のサイクリングコースで片瀬江ノ島から藤沢駅前へ抜けるコースの途中にネジ工場があるので思い浮かんだのだけれど、ここは防衛省や警察向けに拳銃のライセンス生産にも取り組んでいる。
 ネジか、あちこちに使われているんだろうな、と思いつつ会社のHPを見てみると、本業はボールベアリングのようで、小さなボールベアリングだと世界シェア6割、HDDの部品では75%のシェアを誇っている。高級スマホの液晶用部品でも7割のシェア。
 こいつは凄い。ミネベア製品無しではネットもできなそうだ。

 別に企業は武器を作りたくて技術を磨いているわけではなく、先端技術を磨いていく中でその先端技術を求める防衛省とも、取引先の一つとして仕事をしているだけで、武器を作っている=死の商人というイメージは色々と本質を見誤っているように思える。
 というか、冷戦終結後の防衛関係企業は、アメリカだと不景気でぽんぽん買収が行われて、戦闘機メイカーなどもううぐボーイングがF/A−18とF−15の生産を終えるとわずか二社になってしまう。日本でも防衛から手を引く会社が増えてるので、F−35の採用条件として国内でできるだけ部品を作れるよう(国内に仕事を回すよう)交渉した経緯もある。軍産複合体が政府を牛耳るなんてのは、遠い昔の話ですよ。
posted by 匿名希望の茅ヶ崎人 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | おたく的批評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする